dcsvの企業研究

思うところあって、企業研究をしようと考えています。企業理念やビジョン、トップメッセージ等を見ていきます。

みずほフィナンシャルグループ 基本理念

三菱UFJフィナンシャル・グループを見たので、次は3メガバンクの一角の みずほフィナンシャルグループを見ていきたいと思います。三井住友より先なのは、あいうえお順です。

 

みずほFG:企業理念

 

基本理念

さっそく見ていきましょう。

基本理念:<みずほ>の企業活動の根本的考え方

<みずほ>は、『日本を代表する、グローバルで開かれた総合金融グループ』として、
常にフェアでオープンな立場から、時代の先を読む視点とお客さまの未来に貢献できる知見を磨き最高水準の金融サービスをグローバルに提供することで、
幅広いお客さまとともに持続的かつ安定的に成長し、内外の経済・社会の健全な発展にグループ一体となって貢献していく。
これらを通じ、<みずほ>は、いかなる時代にあっても変わることのない価値を創造し、お客さま、経済・社会に<豊かな実り>を提供する、かけがえのない存在であり続ける。

 「日本を代表する、グローバルで開かれた総合金融グループ」を標榜しています。

開かれたの意味合いは推し量れないのですが、グローバルな総合グループを目指しているということのようです。

 

次に「フェアでオープンな立場」とまたまた開かれたと似たオープンという言葉がでてきます。気になりますね。

ここから みずほ特有の観点と思えるのですが、「時代の先を読む」「顧客の未来に貢献できる知見を磨く」といった刺激的な言葉が並びます。

 

あとは「持続的かつ安定的な成長」「経済・社会発展にグループ一体となって貢献」とあります。こちらも短期目線ではありませんよということなのでしょう。基本理念に「グループ一体」という言葉が出てくるのも特徴的ですね。

 

最後に、「いかなる時代にあっても変わることのない価値を創造」「顧客、経済・社会に<豊かな実り>を提供」「かけがえのない存在」であり続けるとしめています。価値創造するものや提供するものが抽象的な気がするのですが、そこは おいおい考えるということでしょうか。

 

大くくりでまとめると、ゴールは以下の2つくらいかと考えられそうです。

1.未来を先読みして、グローバルに 総合金融サービスを提供。

2.グループ一体となって、顧客と共存共栄。

 

 

経営ビジョン

それを受けて あるべき姿・将来像を定義しています。

 

ビジョン:<みずほ>のあるべき姿・将来像

『日本、そして、アジアと世界の発展に貢献し、お客さまから最も信頼される、グローバルで開かれた総合金融グループ』

1. 信頼No.1の<みずほ>

豊かな発想力と幅広いお取引により培われた豊富な経験・専門的な知見を備えた、お客さまの中長期的なパートナーとして、最も信頼される存在であり続ける。

2. サービス提供力No.1の<みずほ>

グローバルな視点から経済・社会の変化をいち早く予見し、個人・法人それぞれのお客さま、そして経済・社会にとって、常に革新的で最適な金融サービスを提供する。

3. グループ力No.1の<みずほ>

常に変化するお客さま、経済・社会の多様なニーズに応えるべく、幅広い金融サービス機能を持つエキスパート集団として、グループの総力を結集する。

 

最初に あるべき姿として、 『日本、そして、アジアと世界の発展に貢献し、お客さまから最も信頼される、グローバルで開かれた総合金融グループ』と定義しています。やはり いきなり世界ではなく、アジアへ展開してから 世界へと広げていくというイメージでしょうか。グループの総力を結集することもあるべき姿というのは、逆説的に印象的です。

 

 

ゴールに至る手段すべてにNo.1という言葉が入っていて、力強さを感じます。 3つのNo.1を手段にゴールを目指しますということですね。

 

1つ目は、信頼。豊かな発想力と幅広い取引による経験・専門知識を武器に信頼してもらうということのようです。豊かな発想力というのが、何を指しているのか つかみかねていますが、次に記載のある 幅広い取引とあわせると 商品ラインナップを広く取り揃えて信頼を得ていくということでしょうか。

 

2つ目は、サービス提供。「グローバルな視点」「変化をいち早く予見」「常に革新的で最適な金融サービスを提供」と刺激の強い言葉が並んでいます。挑戦のしがいのありそうなテーマです。

 

3つ目は、グループ。グループというか、本体の銀行のほうの統合で手間取っているように見受けられますが、信託銀行、証券会社ともに子会社となっており、業種間の連携の障害は大きくなさそうです。見たところ、商品の重複も多くなさそうで それぞれで力を入れるところを分担しているように見えるため、銀行をなんとかして力を発揮するということが課題かもしれません。

 

見返してみると、若干 定義をつかみかねる言葉が多く、意図するところがわかりにくい印象がありますが、一番 鮮明に記憶に残ったのが 「先を読む視点」「未来に貢献できる知見」「変化をいち早く予見」といった 未来を読んで経営をしようという姿勢です。

なかなかチャレンジングな基本理念やビジョンですが、具体的にどうやって実現するかという策に結び付けるのは、難しそうな印象が残りました。

 

 

今後の展開の妄想

上記の通り、未来を読んで経営という部分は測りかねますが、あたればすごそうです。ただ、ぼんやりしていて この部分について今後の展開は読めません。

他の部分は、商品ラインナップの拡充やグループで顧客と接していくという部分に力を入れることが想像できます。それぞれの顧客のニーズに応じた商品や会社を提供して 経営をしていくということですね。

 基本理念に登場する『日本を代表する、グローバルで開かれた総合金融グループ』ですが、あるべき姿を実現する手段では 「グローバルな視点で」という部分が登場しますが、それほど強調されていません。ということは、世界、というかまずはアジアに打って出るというのは、虎視眈々と狙うというわけでもなく それほど志向していないと考えられます。

まずは今の銀行の統合を優先するということでしょうか。新聞にもちょいちょい載るくらいなので、内部では相当ごたごたしているように感じますが、子会社の資本関係は素直で、現状でも商品の重複が少なそうですので、銀行が落ち着くことがあれば 未来を先読みして、大きく成長できる可能性があるかもしれません。